前回は成績が上がらないならすぐに塾を辞めるべきということをメインでお伝えし、
最後に、成績が上がっても同じことだと書きました。
この成績について厳密に言うと、想定している範囲があります。
その成績は難関大・難関高校を目指せるようなレベルのことではありません。
学校のレベルにもよりますが、学年・クラスの上位層ですね。
そのレベルまで到達したのであれば、そのまま塾を継続しても問題ないと思います。
そのままのペースでしっかり頑張りましょう!
お子さんは、勉強に関する問題を克服できているので、塾に行く意味が大いにあると思います。
私が想定してお話している成績は、このレベルより下の、勉強のやり方や点数の取り方は教えてもらえばできるというようなレベルです。
講師の熱心な指導と宿題などの学習管理、本人のやる気や頑張りで指導科目のテストの点数が上がった。
ある程度の苦手意識も克服でき、テスト前くらいは親が言わなくても学校や塾の宿題をするようになった。
このレベルの生徒は塾に塾に行く必要はありません。
塾に行かなくても成績を上げる方法はいくらでもあるからです。
そしてこのレベルの生徒は塾に行き続けてもここからはなかなか成績が伸びないからです。
何故成績が伸びないのか・・・。
それは、これから塾で行う指導は基本的に、成績が上がったと思われるこれまでの指導と同じだからです。
勉強に困っている生徒を預かって、様子を見ながら指導を行い、ある程度効果がでたのであれば、塾はその指導を継続します。
決まった回数の指導、講義を行い、宿題を出し、学習の状況を見守る。
テストが近づくと、テスト範囲の課題を増やし、対策問題を解く。
テストの結果が悪ければ、見直しと復習用の課題を多めに出し次回のテストに備える。
テストの結果に問題が無ければ、これまでと同じ指導を継続・・・。
学校の単元はどんどん進むので、毎回この繰り返しにならざるを得ません。
いつまで経っても、この繰り返しです。
これを中学生・高校生の間ずっと繰り返すだけです。
これを大学受験まで継続すると、直前講習や指導回数を増やす羽目になります。
もちろん、長期休暇には夏期講習などのプランを提示されるでしょう。
そこそこの結果で、大きな不満もなく何年も継続してくれて、講習を取ってくれ、最後まで指導させてくれるご家庭は塾にとって非常にありがたい存在です。
もちろん全力で指導します。頑張れと発破をかけます。応援します。
それが仕事です。
塾に入ってくれた生徒を指導するのが塾の仕事です。
指導回数を増やせば、集中講座を受講すればお子さんの勉強はその瞬間ははかどるでしょう。わからないことがわかるようになるでしょう。
指導を受けているのだから当然です。
でも成績はなかなか伸びないんです。
だから塾は辞めなければいけないんです。
塾の仕事は『指導』をすることですが、お子さんに必要なのは『指導』ではないからです。
塾で指導を受けて多少なりとも成績が上がったのであれば、お子さんの中には
程度の差はあったとしても、
『こうやったらいいのか!』
という感覚は絶対に生まれています。
塾で味わうのはその感覚だけで十分です。
早い子は何回かの指導でその感覚をつかめますし、
遅い子であっても、講師の指導が適切であれば2~3か月後のテストの結果にも反映しますし、分かると思います。
その段階で塾は辞めましょう。
その感覚がつかめない塾ももちろん辞めましょう。
意味がありません。
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