『勉強の目的』の重要性

塾なんていらない。

塾に行かずに成績を上げるために成績を上げる方法として、これまで書いてきたことをまとめると、

分かりやすい『勉強の目的』を持ち、自分に合った『学習法』を継続して行う。

と言うことになります。

言葉にするのは簡単ですが、実践し、継続するのはとても難しいですね。

お子さんのまわりにはこのシンプルなことを否定し、邪魔するものが溢れていますから。

スマホゲーム、SNS、YouTube、マンガなど挙げたらキリがありませんが、どれもお子さんから時間と集中力を奪って行くものですね。

一度始めてしまうとなかなかやめられず、気づいた時には何時間も経っていたり、

我慢していても、意識はそちらに向いており集中できない・・・。

という悩みはお子さんはもちろんですが、大人でも抱えている方が多いのではないでしょうか。

これらの誘惑に抗うのは簡単なことではありません。

何故なら、これらのものは初めから私たちを誘惑するために存在しており、その道のプロフェッショナル達が切磋琢磨して、いかに私たちを誘惑するかを日々考え抜いているものだからです。

おすすめの動画や新しいゲームを都度レコメンドしたりしてユーザーを誘導し、

ログインボーナス、時間限定クエストを設定し上手に『習慣化』し、最終的にはある種の『中毒』と言えるまでに生活の中に入り込んでいきます。

その合間に、実社会またはネットでつながりを持つ誰かからの連絡を知らせる通知音が鳴り、やりとりをする・・・。

簡単に想像できますね。

この流れ、生活の中でどれだけの時間集中して、何ができるのでしょうか?

ある程度の時間を確保して勉強をしたとしても、集中できていなければ効果はほとんど望めませんし、成績も上がらないでしょう。

集中して勉強するためには、お子さんが周りにある誘惑に打ち克たなければなりません。

『勉強の目的』を早期に持つことが勉強の効果を増大させると言ったのは、この事でもあります。

誘惑に乗ることが『習慣化』し、ある種の『中毒』になる前に『勉強の目的』を持っていれば少なからず誘惑に対する抵抗力になります。

お子さんにスマホを持たせない、ゲーム機を買い与えないご家庭はこれを実践していますね。

そういうご家庭のお子さん(中学生まで)はそこまで勉強に苦労していないと思います。

そのお子さんが高校生になると、途端に苦労し始める事例も多く見てきましたが、その場合はただ誘惑になるものを与えていなかっただけで、『勉強の目的』までは持たせてあげられていなかったのではないでしょうか。

一度『習慣化』した『中毒性』のある誘惑に打ち克つには、それに匹敵する明確な『勉強の目的』が必要です。

勉強が中毒とまでは言いませんが、『習慣化』される必要があります。

そのためには『勉強の目的』は現実的で、実現可能性が高いものが理想です。

将来、医者になりたい!

素晴らしいですが、信用してません。

その素晴らしい夢を語り、そのための努力をしているお子さんは勉強で苦労しているはずがないからです(1問のミスを悔やむような優秀な次元での苦労は当然していると思いますが)。

私が経営していた塾では、主に国立大学の医学科を志望する生徒が在籍していたのですが、現役生・浪人生含めてその言葉と裏腹に必要な努力をしない生徒もいます。

そういう生徒は指導の合間や休憩時間に塾長や講師の目を盗むようにスマホをポチポチしています。

注意の視線が無い状況になれば思う存分スマホを触るのでしょう。

そういう生徒にどれだけ注意しても、勉強の大切さを語っても、目標との距離を語っても勉強するフリを繰り返すだけで一向に成績は上がりません。

ずっと医学科に行きたいと言いながら浪人し、ある日、ようやくこれではダメなことに自分で気づき、明確な『勉強の目的』を持って勉強を始めるのです。

中には“監獄”と噂されるような全寮制予備校で強制的にスマホを取り上げられてようやく誘惑から逃れられる生徒もいます。

明確な『勉強の目的』を持たずにただ勉強したとしても成績はほとんど上がりません。

お子さんは勉強しているフリをしているだけで、意識は誘惑の方に向いています。

その状態で塾に通ったとしても何の意味もありません。

明確な『勉強の目的』こそが成績向上のきっかけであり、そのきっかけを与えてくれるものなら何でもいいんです。

それが塾でも構いません。

ただ、『勉強の目的』ができたのであれば後は正しい『学習法』を実践するだけなので

『指導』が必要なレベルに到達するまでは塾は必要ありません。

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